鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
可愛いなぁ、、琴莉ちゃんは…。


「うんっ、食べよっか!」


お昼は、どこで食べてもいいことになっているから、私たちは裏庭に持ってきたレジャーシートを広げた。


「いただきます。」


お弁当箱を開いて、手を合わせる。


「わぁ、桜妃のお弁当美味しそう、自分で作ったの??」


「う、うん。」


「すご、、いいなぁ、鳳条先輩は桜妃の料理食べれるのかなぁ。」


琴莉ちゃんのその言葉で私の中に忘れ去られた記憶が戻ってきた。


「そうだ、私…鳳条先輩にお弁当作ってきたんだった!」


私が見る限り、鳳条先輩のお昼はいつもパンだった。だから、体力を使う体育祭の日はパンよりも栄養のある物を食べて欲しいと思って作ってきたんだ…。
< 68 / 302 >

この作品をシェア

pagetop