鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
私は立ち上がって器を洗ってからまた部屋に戻る。


そろそろ帰った方がいいよね。鳳条先輩もゆっくり寝たいだろうし。


そう思って、鞄を持って立ち上がった時、不意に手首を掴んで、引き止められた。


「ん、?鳳条先輩、何かありましたか?」


「帰んな…俺が起きるまで、ここにいて…」


えぇ??鳳条先輩も1人になるのやっぱり寂しいのかな。


今の時間は17時。まぁ、まだ大丈夫か。


もう少し、鳳条先輩のそばにいよう。


「分かりました。ここにいますね、だからゆっくり寝てください。」


鳳条先輩は綺麗に口角を上げると、そのままゆっくりと瞼をおろした。


私は……お母さんに連絡しておこうかな。
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