鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
『なんて?』と首を傾げる先輩。自分が寝る前に言ったことが記憶にないのだろうか。


「俺が起きるまで、ここにいて。って」


「……それでずっとそばにいてくれたのか…。」


そうだ、と言うように2回頷く。


「はぁ……」


え、呆れてる??
やっぱり帰った方が良かったかな。



迷惑だったか、と思い、鳳条先輩謝ろうとしたその時だった。


ベッドに座っていた鳳条先輩は天井を見上げながら、勢いのままに頭を枕に打ちつけた。


「えっ、?だ、大丈夫ですか!?」


「……なんでだよ…」


低くて、耳をすませないと聞こえない小さな声。


「なんで、そんなに可愛いんだよ」


「え?」


「そういうことすんの、俺だけにして。」
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