明日には居ない君の物語
「か、なめ…こわ、い、よ…たすけ、て…?」

「大丈夫、俺がついてるから」

そう言いながら、私を優しく抱きしめて撫でてくれる。

「あー、泣くな泣くな。喘息の発作出たらどうすんだ〜?」

「…グスッ…ケホッケホッ…」

「吸入は…あるわけないか。ほら、深呼吸」

いつもと同じように、私のペースに合わせて深呼吸をしてくれる。

「ありがと…かなめ」

「ん、苦しかっただろ」

「うん…」

バンッ

「涼香ちゃん!!要!!」

「父さん、涼香の発作が…いつもと何か違う」
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