明日には居ない君の物語
「涼香が、やりたいこと俺はなんでも付き合う。学校休んででも付き合う。留年しようがなんだろうが関係ねぇ」

「涼香ちゃん…要…」

「もう!要、ダメだよ。もっと自分の事考えてくれなきゃ、安心してわがままも言えない!」

無理してでも明るく振る舞いたい。

また、みんなの笑顔が、私が恋した要の笑顔が見たいからー。

「涼香の命令ならなんでも聞く。けどな、今は俺は自分より涼香を優先する」

知ってるよ。

私が何を言っても、私の事を優先してくれるって知ってる。

何年も幼馴染してるし、ずっと側に居たから。

私が狭心症じゃなくても、喘息じゃなくても、私の事を優先してくれるって知ってる。

だから、心配なんだよ。

私に合わせて生きていたら、要はダメになる。

私が要の中心になってしまえば、要は私以外何も手につかなくなる。

それを知っているから、要の気持ち知ってて知らないふり、気づいてないふりをしてきたのに…。
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