明日には居ない君の物語
「なんで忘れた?お前、自分の症状がどんなに悪いかわかってんのか?」

うっ…。

「重々承知しております…」

わかってはいるよ?わかってはいるんだけど吸入、嫌いなんだもんっ…!!

「顔に吸入したくないって、嫌いだって書いたんぞ」

「さっ、流石要だねー!何でもわかるんだもんねー!!」

あははと笑って見せるが、こんな手が要に通用するとは到底思っていない。

「あのなぁ、お前が吸入嫌いなことなんてわかりきってんだよ。どうせ、俺か親父でも居ないと碌に吸入やってねぇんだろ?」

「で、でも、今日は本当に忘れたの!!ケホッ…ケホケホッ」

あーあ…薬も最近サボってたからまた発作出ちゃった…。
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