明日には居ない君の物語
・*:..。o○☆*゚・*:..。o○
要side

涼香が意識を手放してからもう3日が経つ。

もう涼香は起きないかもしれない。

涼香が俺の前で太陽みたいに笑うことはないかもしれない。

それでも俺は寝ている涼香の隣にいる。

涼香が今起きるかもしれないから。

起きた時に俺が居ないときっと涼香は寂しがるから。

気が強いように人に見せてても、本当は誰よりも脆くて儚い。

______ガラッ

「要」

「なんだよ親父」

「午前中だけでも学校に行ったらどうだ。涼香ちゃんに寄り添うだけがお前のできることじゃないだろ」

そんなことわかってる。

俺が一番わかってる。

涼香は俺が学校を休んでることを知ったらきっと怒る。
< 70 / 87 >

この作品をシェア

pagetop