孤高の脳外科医は初恋妻をこの手に堕とす~契約離婚するはずが、容赦なく愛されました~
前髪を斜めに流し、低い位置で結んだツインテール。
他の皆と同じように、ヘアセットも頑張ったはずだけど、全然垢抜けない。
……いや、それほど今と変わらない?
自問自答でツッコみ、苦笑した。
私たち、本当にクラスメイトだったんだな。
十五年も離れていたのに、今は同じ病院で一緒に働く『夫婦』だなんて、なんだか運命的だ。
ちょっとしんみりしながらページを繰ると、クラス毎の思い出写真が掲載されている。
修学旅行や体育祭といったイベントだけじゃなく、放課後の教室風景の写真もある。
私は、コートのポケットからスマホを取り出し、LINEアプリを起ち上げた。
昼間、手塚さんから届いたメッセージを、もう一度確認する。
そして、再びアルバムに目を走らせた。
メッセージの通り、夏服姿の私と霧生君の写真を見つけ、ドキッと胸が弾む。
教室の一番後ろ、窓際の席。
霧生君は自分の席に座っていて、私はその横に立ってピースサインをしている。
彼は相変わらず俯きがちで、カメラに全然顔を向けていない。
多分、写真を撮られるのも嫌だったんだろうけど――。
「そうだ、この写真……」
一目見たら、その時の情景が、私の脳裏に映像のように蘇った。
私が霧生君に声をかけた時、卒業アルバム用に写真を撮らせてほしいと、卒業アルバム制作委員の男子がカメラを持って近寄ってきた。
他の皆と同じように、ヘアセットも頑張ったはずだけど、全然垢抜けない。
……いや、それほど今と変わらない?
自問自答でツッコみ、苦笑した。
私たち、本当にクラスメイトだったんだな。
十五年も離れていたのに、今は同じ病院で一緒に働く『夫婦』だなんて、なんだか運命的だ。
ちょっとしんみりしながらページを繰ると、クラス毎の思い出写真が掲載されている。
修学旅行や体育祭といったイベントだけじゃなく、放課後の教室風景の写真もある。
私は、コートのポケットからスマホを取り出し、LINEアプリを起ち上げた。
昼間、手塚さんから届いたメッセージを、もう一度確認する。
そして、再びアルバムに目を走らせた。
メッセージの通り、夏服姿の私と霧生君の写真を見つけ、ドキッと胸が弾む。
教室の一番後ろ、窓際の席。
霧生君は自分の席に座っていて、私はその横に立ってピースサインをしている。
彼は相変わらず俯きがちで、カメラに全然顔を向けていない。
多分、写真を撮られるのも嫌だったんだろうけど――。
「そうだ、この写真……」
一目見たら、その時の情景が、私の脳裏に映像のように蘇った。
私が霧生君に声をかけた時、卒業アルバム用に写真を撮らせてほしいと、卒業アルバム制作委員の男子がカメラを持って近寄ってきた。