孤高の脳外科医は初恋妻をこの手に堕とす~契約離婚するはずが、容赦なく愛されました~
この三ヵ月近く、ほとんど入ったことのない、霧生君の寝室。
恥ずかしいから、部屋の電気は点けないでと頼んだ。
わずかに開いたカーテンの隙間から射し込む、微弱な月明かりだけが光源の部屋は仄暗い。
部屋の真ん中にゆったりと置かれた、大きなダブルベッドの上。
横たわった私に覆い被さる霧生君の顔も、少し身体が離れるとぼんやりしてしまう。
きっと、霧生君にも、私の顔ははっきりと見えていないはず。
だけど。
「ふ、あっ……」
鼻にかかって抜ける声は抑え切れず、彼のすぐ耳元で漏れるのが恥ずかしくて堪らない。
「ん、やあっ……」
胸ばかり触られ、身体の中心が疼いてジンジン痺れる。
堪らず、腰が浮いた。
ビクビクと痙攣して身体を弛緩させる私の胸から、霧生君がむくっと顔を上げた。
「茅萱さん」
低いハスキーボイスで呼びながら、私の唇にキスを落とす。
薄く開いた隙間に、舌を捻じ込ませてきた。
「ん、んんっ」
喉の奥まで追い詰められ、私はくぐもった声で呻いた。
逃げ場を失った舌を搦め捕られたが最後、抵抗を忘れ、私の方からも絡ませる。
ほんの少しお酒が残った、湿った吐息。
濃厚なキスをしながら、大きな手で潰すみたいに胸を撫でられ、頭が朦朧としてくる――。
私たちはあと一週間で離婚して、ただの同僚に戻る。
恥ずかしいから、部屋の電気は点けないでと頼んだ。
わずかに開いたカーテンの隙間から射し込む、微弱な月明かりだけが光源の部屋は仄暗い。
部屋の真ん中にゆったりと置かれた、大きなダブルベッドの上。
横たわった私に覆い被さる霧生君の顔も、少し身体が離れるとぼんやりしてしまう。
きっと、霧生君にも、私の顔ははっきりと見えていないはず。
だけど。
「ふ、あっ……」
鼻にかかって抜ける声は抑え切れず、彼のすぐ耳元で漏れるのが恥ずかしくて堪らない。
「ん、やあっ……」
胸ばかり触られ、身体の中心が疼いてジンジン痺れる。
堪らず、腰が浮いた。
ビクビクと痙攣して身体を弛緩させる私の胸から、霧生君がむくっと顔を上げた。
「茅萱さん」
低いハスキーボイスで呼びながら、私の唇にキスを落とす。
薄く開いた隙間に、舌を捻じ込ませてきた。
「ん、んんっ」
喉の奥まで追い詰められ、私はくぐもった声で呻いた。
逃げ場を失った舌を搦め捕られたが最後、抵抗を忘れ、私の方からも絡ませる。
ほんの少しお酒が残った、湿った吐息。
濃厚なキスをしながら、大きな手で潰すみたいに胸を撫でられ、頭が朦朧としてくる――。
私たちはあと一週間で離婚して、ただの同僚に戻る。