婚約破棄を希望していたのに、彼を愛してしまいました。
散々悩んだ結果、迷っていた2着をどっちも着ることになった。

最終的には智明の鶴の一声で決まった。

「2着も良かったの?」

「可愛い蛍が見れるから全然いいよ」

私は恐ろしくて請求書見れないよ。

私も自由に使えるお金はそれなりに持ってるけど、湯水のようには使えない。

あ、智明が湯水のように使ってるって言いたいわけじゃないよ?

ドレスと式場を決め、次は新婚旅行の行き先を決める。

「蛍はどこ行きたい?」

「海外もいいけど、日本も捨てがたいよね〜」

「たしかに、温泉でゆっくりしたいね」

色々パンフレット見てるけど、どこも魅力的すぎて決められない。

それは智明も同じらしく、さっきから2人で頭を悩ませている。

「行くのは結婚式終ってからだし、ゆっくり決めようか」

「うん、そうしよっか」

行き先は一旦保留にして、別のことを決めることにした。

まだまだ決めることは山ほどあるからね。

「ちょっと疲れたな⋯」

「少し休む?」

「うん、今日朝早かったから眠くなってきた」

「じゃあ、ベッドで休憩しようか」

「いえ、それは大丈夫です」

ベッドに連れて行かれたら絶対スるし、そしたら準備どころじゃなくなるからね。
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