婚約破棄を希望していたのに、彼を愛してしまいました。
「今日すっごく楽しかった〜」

「そうだね、俺もはしゃぎすぎた」

「明日も色々回りたいね」

「前に行きたいって言ってたとこは、ピックアップしといた」

「マジで神ですか⋯?」

今日もすごい楽しかったのに、明日も色々ピックアップしてくれてるとか楽しみでしかない。

ワクワクして今日の夜寝れなかったらどうしよう。

「蛍、明日も早いから寝るよ」

「うん、今行く」

「すごいニヤニヤしてるけど、何かあった?」

「今日すごい楽しすぎて、顔のニヤけが止まらなくて」

「あんまりワクワクすると、しっかり休めなくて明日途中でバテるよ」

「けど、眠れないよ〜」

「じゃあ、蛍が眠くなるまで話し相手になる」

布団に入って横になり、眠くなるまで色んな話をする。

結構な時間話しているのに話題は尽きることなく、次から次に出てくるから不思議だ。

「ふわぁ〜⋯」

「そろそろ眠くなってきた?」

「うん、もう遅い時間だし寝よっかな」

智明に後ろから抱きしめられて目を閉じると、自然と眠くなってくる。

小さい子はお母さんの体温で安心して眠くなるっていうけど、やっぱり誰かの体温を感じてると眠りやすくなるのかな。

「おやすみ蛍、いい夢を」

遠のく意識の中で智明の声を聞き、私は眠りについた。
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