婚約破棄を希望していたのに、彼を愛してしまいました。
結局、話し合いをする前にお風呂に入ってしまおうということになり、私から先にシャワーを浴びた。

今日はお出かけしたし、さっぱりした。

お義母さまからメール来てたし、後で返事しておかなきゃ。

それにしても智明、お風呂長すぎない?

シャワーだけだしいつもならすぐ出てくるんだけど、今日はいつもより遅い気がする。

まだしばらく時間掛かりそうだし、今のうちにお義母さまのメールに返事しよう。

[蛍さん、今日はありがとう。またお出かけしましょうね!]

[こちらこそ、色々とありがとうございました。お義母さまとのお出かけ、とても楽しかったです]

[そう言ってもらえて嬉しいわ。お父さんもまた家に遊びに来てって言ってたし、いつでも遊びに来てね]

[はい、ありがとうございます。近々伺わせて頂きます]

[いつでも待ってるわね!]

今回は色々ご馳走になっちゃったし、何か美味しいスイーツでも持って行こう。

お義父さまもお義母さまも甘いもの好きみたいだし、何軒か美味しいお店調べておこう。

「蛍、お待たせ。話し合いしようか」

「うん、そうだね⋯」

「まずこっちに座りなよ。離れてたら話し合いできないでしょ」

智明にそう言われ、ソファから椅子に移動した。

大丈夫、ちゃんと全部話せば大丈夫。

私は自分にそう言い聞かせた。
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