"密"な契約は"蜜"な束縛へと変化する
「え?」
私は秋吾さんが名前を知っていたことに驚いた。本当は二人は初めまして、ではなかったということか。
「彼女とは親戚同士なんです。同い年なので、昔はよく遊んでいましたし、男の子のような格好をしていました。なので、昔は男の子だと思ってました。別々の小学校に通っていたのですが、卒業を機に告白されたのです。親戚同士だし、お付き合いに興味もなくてお断りしました。そこから悪夢の始まりでしたよ……」
秋吾さんから話を聞くと、奏さんが遊びに来る度に執拗に付け回され、部屋の物を隠されたりしたそうだ。中学に入り、女の子らしい格好をするようになった奏さんは、秋吾さんに好きな子が出来たと分かると、わざわざ文化祭や体育祭などに出向いて情報収集しつつ、二人の中を邪魔をしたりしたらしい。
そして今日、両親から旅行のことを聞いた奏さんは彼氏も巻き込んでまで、嫌がらせをしに来たと言うのだ。
「彼氏と喧嘩した理由を詳しく聞いてないけど、秋吾さんも絡んでそうですよね……。今も好きなんじゃないですか? 秋吾さんのこと」
「そうでしょうか? ただの嫌がらせにしか思えませんが……」
小中学生が好きな子をいじめたくなるのと同じかもしれない。私はメッセージアプリのIDも交換したし、親戚なら尚更、仲良くしたいのにな。
「私は奏さんと仲良くした……って、何で下も脱いでるんですか?」
「先に入ります。これから萌実さんと神聖な儀式があるのに、身体を綺麗に清めておかなければならないので……」
話は途中だというのに、下半身も裸になり、隠すようにバスタオルを巻いて洗い場へと入っていった。
奏さんのことはあまり触れられたくないみたいなので、私からは聞かない。それよりも、約束したから一緒に貸し切り風呂に入らなくてはいけないのだろうか?
私は秋吾さんが名前を知っていたことに驚いた。本当は二人は初めまして、ではなかったということか。
「彼女とは親戚同士なんです。同い年なので、昔はよく遊んでいましたし、男の子のような格好をしていました。なので、昔は男の子だと思ってました。別々の小学校に通っていたのですが、卒業を機に告白されたのです。親戚同士だし、お付き合いに興味もなくてお断りしました。そこから悪夢の始まりでしたよ……」
秋吾さんから話を聞くと、奏さんが遊びに来る度に執拗に付け回され、部屋の物を隠されたりしたそうだ。中学に入り、女の子らしい格好をするようになった奏さんは、秋吾さんに好きな子が出来たと分かると、わざわざ文化祭や体育祭などに出向いて情報収集しつつ、二人の中を邪魔をしたりしたらしい。
そして今日、両親から旅行のことを聞いた奏さんは彼氏も巻き込んでまで、嫌がらせをしに来たと言うのだ。
「彼氏と喧嘩した理由を詳しく聞いてないけど、秋吾さんも絡んでそうですよね……。今も好きなんじゃないですか? 秋吾さんのこと」
「そうでしょうか? ただの嫌がらせにしか思えませんが……」
小中学生が好きな子をいじめたくなるのと同じかもしれない。私はメッセージアプリのIDも交換したし、親戚なら尚更、仲良くしたいのにな。
「私は奏さんと仲良くした……って、何で下も脱いでるんですか?」
「先に入ります。これから萌実さんと神聖な儀式があるのに、身体を綺麗に清めておかなければならないので……」
話は途中だというのに、下半身も裸になり、隠すようにバスタオルを巻いて洗い場へと入っていった。
奏さんのことはあまり触れられたくないみたいなので、私からは聞かない。それよりも、約束したから一緒に貸し切り風呂に入らなくてはいけないのだろうか?