Secret Love


『かれ…』



─ガタンッ…



あたしは柚来の言葉を遮るように立ち上がり、教室を飛び出した。



「も…やだぁ…」



今にも零れ落ちそうな涙を堪えて走り…着いた場所は。



「図書館…」



誰もいない、図書館だった。



静かな空間に、わたしの荒い息づかいだけが響く。



ここには…誰も来ないよね…。



.
< 130 / 358 >

この作品をシェア

pagetop