君と僕に永遠を。
      桜雨  Aotoside
 雨に打たれる通学路の桜を横目に、きっと僕はこの桜以下なのだろうと自己嫌悪に陥る。
この桜は雨に打たれるたびに色褪せ、可憐さといういちばんの魅力を失う。しかし、この桜はおそらく今日までにたくさんの人に注目され、その魅力を存分に放っていただろう。
そして来年もまた花を咲かせ、人々を魅せる。
僕が最後に人を惹きつけたのはいつだろうか。
そんなことを考えていると昇降口についた。
今日は新学期だ。クラス発表の掲示を見に人だかりができている。人だかりの中やっとの思いで見た掲示板には【2年3組16番 相楽
蒼人】と載っていた。
友人との十数メートルの別れや同じ空間に入れることへの一喜一憂をいけ好かない僕は1人早足で教室へ向かう。
H R でわかったことだが僕の隣の席に人が座るのは二ヶ月後らしい。
他の生徒なら落胆するかもしれないが人に興味がなく、むしろ嫌悪する僕にとってはむしろ先生の粋な計らいである。
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