婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
「そう、そう。スイーツとカフェの宣伝も兼ねてパーティーを開こうと思っているの。それで、招待状を送ろうと思っているのよ。ディアナちゃんも招待するから、ぜひ来てちょうだいね」
平常心を取り戻したシャロン様がにこやかに話しかける。
「それはもちろん。喜んで参加させていただきますわ」
思いつきで始まったというお店も現実になったようでよかったわ。
フローラの開発した商品も売り出されるということだから、今回の件は長期的に見ても、テンネル家はかなりの損失になるのではないかしらね。
シャロン様が紅茶を注ぎ足してくれた。
白い湯気が立ち上るカップを眺めてわたしは一人笑みを深めた。