婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています

「いい? 今回のフローラのお菓子はわたしがもらったものなの。それをわたしがレイニーにも分けてあげたの。わかった? フローラからではなくて、あくまでも、わたしの好意であなたに分けてあげたのよ。勘違いしないでね」

「……」

「それでは、ごきげんよう」

 ディアナはにーこりと微笑むと見事なカーテシーをして部屋から去って行った。

 訳がわからず、この状況をどう納得すればよいのか……真意を掴めず、呆然と立ちつくす俺。


 いやいやいや、違うだろう。


 ディアナ、お前は一体……何しに来たんだー。


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