婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
「これは議会が閉会して陛下が退出された後の話なんだが、ユージン殿下の結婚が決まっただろう。だから、次はレイニー殿下だという話になったんだ」
「レイニー殿下と言えば、王妃陛下似の美貌を受け継ぐ見目麗しい王子様だと聞いておりますわ」
「この前、直にお会いしたのだが、噂に違わぬというよりそれ以上だった」
「まあ。それほどなのですか? それで、その殿下がどうかされたのですか?」
「実はレイニー殿下の結婚相手にビビアンの名前が上がっていてな」
「まあ。そうなんですの? ビビアンならばぴったりではありませんか。爵位も容姿も教養も、全て揃っておりますもの。もっと早くてもよかったくらいですわ」
お母様ってば、すごいはしゃぎようですわ。姿が見えずとも声で様子がわかりすぎます。
わたくしの事、べた褒めですわね。でも全部本当のことですもの。
一貴族の妻ではもったいなさすぎなのは一目瞭然誰でもわかることですわね。
やはりお相手は王族でないと宝の持ち腐れというもの。