婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
「そう思ってくれると嬉しい。食事は? ちゃんと食べてる? 眠れてる?」
顔を覗き込むレイ様に
「食べてますよ。睡眠も十分です」
健康診断でも受けてるかのような質問を受けて、苦笑いしました。
「よかった。夕食一緒に食べよう。シェフ達も張り切っているって聞いているから、楽しみにしてて」
「夕食?」
「ダメだった?」
怪訝そうにした私を見たレイ様の顔が曇ってしまいました。そういうつもりではなく……私は慌てて否定しました。
「違うのです。夕食もご一緒できるのだなあっと思っただけですよ」
嬉しくて。私のために、時間を取って下さるのが嬉しくて。