婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています

「わかりました。俺も一緒に土下座します」

 勢いよく手を上げたダン。使命感に燃えているように見えるのは気のせいか?

「「「俺も」」」

 異口同音に賛成した残りの三人。なんとなく誇らしげなのは気のせいか? ちゃんと話を聞いていたのか?

「そうですね。みんなで行きますか? エルザ達にも声をかければ賛成してくれるでしょうし」

「人数は多い方がいいだろうしな」

「じゃあ、いつにする?」

「先ずは陛下に謁見の申し込みをしなくてはいけません」

 俺以外、テーブルを囲んでなんやかんやと盛り上がっている。素早い。すでに紙とペンまで取り出している。なんでこんなことにはまとまりがいいんだ。

「ちょっと、待て。俺を無視するな」

「「はっ?」」

 あれやこれやと計画を立てているみんなが一斉に振り返る。

 このままでは直談判されかねない。母上からはローラを射止めろ言われているし、自分の力で何とかしなくてはいけない。他力本願で無理やりではローラがかわいそうだ。

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