婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています

「ローラ、愛してる」

 甘い言葉と共にもう一度重なった唇。
 角度を変えて何度も重なる口づけ。口づけの合間に囁かれる愛の言葉。
 
「んっ……あ……んっ」

 レイ様の口づけが額に頬に、首筋に落ちるたびに漏れる甘ったるい吐息が理性を奪っていく。レイ様の情欲に濡れた眼差しに体の奥が熱くなる。

 初めての感覚に惑いながらもレイ様の恋情を受け止めて、はらりと伝う涙。これは幸せの涙。

「レイ様、私もレイ様を愛しています」

 自然と零れた言葉が劣情を誘ったのか、さらに激しくなった口づけ。視線が交わるたびに重なる唇。

 頭の芯が蕩けるような舌が絡み合う深い口づけに翻弄されて、そのうちに何も考えられなくなりました。

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