婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています

「ねっ、次は甘いものが食べたい」

 しょっぱいもののあとは甘いものでお腹を満たしたい。

「まだ、入るのか?」

 エドガーはビックリしている。当然か。最近のレストランではマナーを気になって緊張してろくに食欲が湧かなかったら、残してたんだよね。もったいなかった。ホントはもっと食べたかったのに。

「甘いものは別腹よ。ダメ?」

 ちょっと上目遣いで聞いてみる。

 あたしの顔って童顔だから甘える仕草は庇護欲をそそるらしい。実は鏡で見て研究している。
 だって、エドガーを他の令嬢に渡したくないからね。多少の計算は必要だよね。今はベタ惚れされていたって気持ちなんてすぐ変わる可能性だってあるし。

「そういうところもいいな。正直で。ベンチもあるし、あとは座ってゆっくりと食べようか?」

「うん」

 いろんな屋台を眺めながら食べ歩きしていたから、ちょっと疲れてしまった。

 どこかで腰を落ち着けるのもいいかも。
 子供達の笑い声やはしゃぐ姿が何だか懐かしくて落ち着く。

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