婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています

「これは決定事項だ。もう一度言う。エドガー殿との婚約は白紙。リリアは修道院に行き人間として一から学び直すことだ。これは絶対に覆らない。許可が下り次第出発してもらう。いつでも旅立てるように準備しておきなさい。いいね」

 決定事項? ウソ。修道院って、ウソ。

 あそこは罪を犯した令嬢が最後に行きつく場所だと誰かが言っていた。
 なんでそんなところにあたしがいかなければいけないのよ。
 あたしはなにも悪いことしてない。

「イヤ。なんでよ。あたしはエドガーと結婚するの。約束したのに。お義父様、お願い。それだけはイヤよ。あたしはエドガーと一緒になるんだから」
  
 エドガーと離れ離れになるじゃない。あまりのショックに涙がボロボロと零れてくる。

「だったら、努力をすればよかったのだ」

「した、したわ。あたしだって頑張ってた」

 あたしなりに一生懸命頑張ってた。まだまだ足りないのはわかってた。でも、少しずつでいいから覚えていきましょうって先生が言ってくれたから、その通りに頑張ってた。

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