✧*。最愛✧*。
振り返った美沙希は何故か怒っていて、私の手を振りほどいた
走って行く彼女を止める事が出来なくて、これから起こるであろう修羅場に覚悟を決めた
私が我慢すれば平穏に過ごせると思って、雪夜と鈴香の事は美沙希には黙っていたんだけど…
数メートル先で何かを言っている美沙希を目に映しながら、ゆっくりと近づいて行くと鈴香が私に気が付き表情が一変した
「何を言ってるのかと思ったら……そう言う事ね」
「美沙希、とりあえず落ち着けって「雪夜は黙ってて!あんたの話しは後で聞いてやるからッ!」はい」
ビシッと雪夜を黙らせると鈴香と向き合い美沙希は深呼吸する
「鈴香、一体どういう事?」
「どういう事って…逆に私が雪君と会ってたらダメなの?」
「雪、君?」
美沙希は目を見開いて鈴香と雪夜の顔を交互に見た