✧*。最愛✧*。
✾遥かな想い✾
美沙希が来た日から、数日後
冬休みに入ったようで、何故か朝から玲央が家に来ていた
「宿題なんて自分家でやればいいじゃん」
テーブルに頬杖をつき黙々と問題を解いていく玲央を眺めながら、ホットコーヒーを口に運ぶ
「別にいいだろ。家に居ても やる気が出ねーんだわ」
それに ずっと気になってたんだけど…何で、家出してきたような大荷物があるんだろう……
彼の隣に置かれている大きなボストンバッグに視線を向けてると、私が問う前に玲央が答えた
「んだよ、コレか?着替えだよ着替え。俺、暫くここにいるから」
「え!?」
思わず手からコーヒーカップが滑り落ちそうになった
「何で、着替えなんか…。まさか…泊まるつもりなの?」
問題集から視線を外し、茶色がかった瞳が私を捉えると口角を上げた
「ん〜、そうだなぁ…お前が寂しくないように?」
「何で玲央が疑問形で言うのよ」
クククッと喉を鳴らしながら笑い、結局 質問の答えは貰えず話しをはぐらかされた
1ヶ月くらいだったけど、皆で過ごしていたから一人になって確かに寂しかった
正直 玲央が泊まりに来てくれて嬉しい……なんて、恥ずかしいから口にはしないけれど