『またね』と言わない理由
「忘れろなんて言われても忘れてやんないし、別れろなんてまっぴら。君が私を想ってくれている限り、私の方から離れるつもりないもん」
もしそのつもりなら、それは残念でした。そんな決心は根っこから掘り返してやる。
「……もー、君には負けたよ。隠しててごめんね。どこにいても君を愛し続けるよ」
「あ、あい、しっ……!」
にひっといたずらに笑う顔は、今までで一番かっこよくて可愛かった。
fin.