青い夏
一緒に登下校したり。


買い物に付き合ってくれたり。


「これ好きだろ」って、 ――好きなものをちゃんと覚えててくれる。


夏祭りも毎年行ってくれて……。





ずっと“同じ”なんだって思ってた。



歯車がすれ違ってゆく不安は、どうしたら消えるんだろう。



この想いの色を知ったのは、夏祭り前日の夜だった。


いつもは私から誘うのに、あの日以来言葉を交わせずにお互い過ごしていた。あんなに一番近くにいたはずなのに。



でも――青也がわざわざ家まで来てくれた。



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