青い夏
月だけが静かに二人を見守る中青也が、上を見上げる。つられて同じようにすれば、出てきたのは謝罪の言葉だった。


「あの日――嫌な思いさせてごめん。もう、曖昧な態度やめるよ。

このまま、佳奈と夏祭り一緒に行けなくなるのはもっと嫌だから」

「……うん」


思わず涙目になる。


今気づいたよ。


幼馴染みだから、ずっとそばにいて当たり前のように一緒にいたけど――全然、そんなの当たり前じゃなかったんだって。



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