闇と月


『あれ、シロも来てる。』

今日平日なような…

「おいおい、ひでぇな。せっかく担任がお見舞いに学校すっぽかして来てやったのに。」

先生がサボってどーする。

「「柚〜!!目覚めてよかった〜。」」

ツインズはほっとした顔をしていた。

『心配かけてごめんね。』

「良かった、目が覚めて。」

『あれ、渉敬語…』

渉は多分今まで私と一線を引いていた。

何となくだけど、敬語っていうのはそのうちの1つだった気がする。

でも無くなってる…

「流石に、あんな挨拶されたらな…」

挨拶…?

あ、そういえば私お披露目会で挨拶して…

『あっ、お披露目会!どうなった?私、途中で倒れちゃって…』

「大丈夫ですよ。心配しないで下さい!!柚華さんは自分の事をもっと心配して下さい。」

翔はそう言ってくれたが、それでもやはり中断させてしまったのだろう…

私のせいで。


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