闇と月
その生活が3年続いた。

食べ物も最低限の食事で毎日毎日暴力と暴言の日々。

それでも、兄を殺したのは私だという罪悪感で逃げようとは思わなかった。

私にとっての贖罪だったからだ。

心も体ももう既にボロボロ。

その頃には学校なんてほぼ行っていなかった気がする。

ただただ暴力を受け辛うじて生きているっていう感じだった。

その日は朝から天気が悪かったのを覚えている。

今にも雨が降り出しそうな灰色の空。

ここ最近、親が仕事で上手く行かなかったとか何とかで、いつもより酷い暴力を受けていた。

治らない痣や火傷の上にまた重なる傷。

両親が仕事へ向かう時たまたま鍵を閉めていくのを忘れていることに気がついた。




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