闇と月


『これが、私の全て。ごめんなさい。私は月光から総長を奪ってしまった。だから…』

そう言葉を続けようと顔をあげたら、勇大と康太は何故か泣いてた。

「「柚、頑張ったんだね。」」

そう言い、頭を撫でた。

『なんで、2人がないんの。』

「「だって、柚が泣かないから〜」」

仁も私に近づき、私の頭を仁の胸に引き寄せた。

「柚華、"だから"の続きは言わせない。だからなんだ?月姫の資格ねぇとか絶対言わせねぇから。お前はもう、俺らの月姫だ。俺が守る。」

「仁さんだけじゃありませんよ!!俺たち、月光が柚華さんのことを守ります!!」

『翔…皆、ありがとう。』

私は、今できる精一杯の笑顔を見せた。

「やっぱり、柚華ちゃんは笑顔が1番がいいよ!」

『こー君…そうも、ゆうも、シロも今まで迷惑かけてごめんなさい。』

「迷惑なんて思ったこと1度もねぇよ、柚華。」

「そうだよ。柚華ちゃんは僕らの大切な妹だ。」

「あぁ、お前迷惑なんて、そんな事ずっと思ってたのか?」

「ほんとだよ。寧ろ、生意気な弟しかいなかったから俺の癒しだよ〜!!」

そう、ゆう、シロ、こー君…

『皆、本当にありがとう。』

あぁ私は幸せ者だ。

こんなにも私を思ってくれる人がいる。


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