闇と月


皆に私の事を正直にはなし、受け入れてもらった事で私は恐怖から少し解放されたのに、今更手の震えがやってきた。

布団の中っでぎゅっと自分の手を握りしめる。

それでも手の震えは治らない。

段々と震えは広がっていく。

でも、これ以上心配かけさせたくない。

どうしよう…

あ、そっか。

今日は帰ってもらおう。

『皆んな、今日は本当にありかどね。皆んな仕事とか、学校とかあるでしょ?もう、大丈夫だから今日は皆んな戻っていいよ。』

こー君達はやっぱり仕事を急いで抜け出してきてくれたみたいで、“じゃまた後でね’’と言葉を残し後にした。

えっと…何でまだ仁達は残ってるのかな?

『ほら、仁達学校行きなよ。』

足も震えてきた。

心臓の音もうるさい。

それは今更やってきた込み上げる恐怖が体に現れる。

「あぁ、お前らもう行け。」

『仁も…』

なんて行っているうちに2人きりになっていた。

「なぁ柚華、お前大丈夫か?泣きたいなら泣けばいい。もう、我慢するなよ。」

仁の声は心なしか震えていた。

それでも私は涙が出ない。

仁はゆっくりと手を私の後頭部へ回し、私を胸に引き寄せた。


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