闇と月


仁はそんな私をずっと抱きしめてくれていた。

私はひたすら泣き続けた。

まるで子供のように…

今まで堰き止めていたものが一気に崩れたようだった。

しばらくすると私は泣き疲れて眠くなってしまった。


それに仁は気づいたのか、

「疲れただろ、もう寝ろ柚華。」

『ん…』

今日は色々疲れた…

私はゆっくりと意識を手放しながら、

『ずっと、柚華のそばにいてね…』

そう、呟いた。


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