闇と月


ガラガラ

「退院の手続き終わったから明日の朝には退院できる。」

そうが退院の手続きをして戻ってきた。

ゆうは仕事に戻ったらしい。

『そう、いつもありがとう。』

「あぁ。幸の家でゆっくり休め。」

『うん。』

そう言い会社へ向かった。

「明日朝一で迎えくるからまたな。」

『わかった。ありがとう。』

仁も何か用事があるらしく、いつもより早めに病室から出て行った。

それから暫くすると翔がお見舞いに来てくれた。

『用事はもう大丈夫なの?』

仁から皆予定があるみたいな事を聞いていたからまさか翔が来るとは思っても見なかった。

「はい!!取り敢えずは大丈夫です。」

何故か翔は少し疲れたような感じで目の下にうっすらと隈が出来ていた。

昨日から寝てないのかな…

でも、私が聞いていい事なのか分からなく聞けなかった。

こういう時、私はどこまで人に踏み込んでいいのか分からない。

私自身自分の事について聞かれるのが苦手だから人に聞くのも苦手なのかもしれない。


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