闇と月


『そっか…。なんか最近皆来てくれて、仁も遅くまでいてくれてたけど今日は用があるみたいで早く帰ったから…。』

なんだか久々に1人の時間が多くいつもより静かだなって思ってたから翔の訪問は少し嬉しかった。

「そうですね、柚華さんはきっと仁さんがいつもより早く帰ってしまって寂しかったんですね。」

そう優しく微笑んだ。

だが私の感情はその微笑みに対して少しザワザワしていた…

寂しいって何…?

『寂しい…?寂しいってこんな感じの気持ちだっけ。』

「えっ…?」

先程の微笑みとはうってかわり翔が焦ったような、驚いたような顔をしていた。

私何か変な事言ったかな…

『これが寂しいなの?そんな、この感情が寂しいっていう感情なら、こんな感情、いらない…』

私はそう翔に届くかどうか分からないほど小さな声で声で呟いた。



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