闇と月


どうゆう事…

もしかして、もしかしなくても、そういう事だよね…

「解約した。今日からここがお前の家だから。」

「そーゆう事。よろしくね、柚ちゃん!」

解約…

「流石に一言もなしでレディーの部屋に上がるなんて酷いよね?あ、でも安心して!ちゃんと颯太君に合鍵借りて入ったから不法侵入じゃないよ!」

朱音さん…

そういう問題ではない気が…

「あぁそうゆう事だから柚華俺の部屋の隣な。」

そう言えば私、

『客室の椿の間と茶室の菫の間ら辺しか入った事ないかも…あと、悟くんの部屋の芍薬の間かな?』

鬼怒崎の家は全ての部屋に植物の名前がついている。

「え、柚ちゃん芍薬の間入った事あるの⁉︎」

『うん。』

「マジか…」

こー君も仁もなんでそんな驚いてるんだろ…

「あのね、柚ちゃん普通は組長部屋である芍薬の間は入れないんだよ。幹部とか許された人のみが入れる部屋なんだよ。」

『そんな、知らなかった…普通に悟くんの部屋だと思ってたまに芍薬の間で遊んでた。』

こー君の説明で芍薬の間がどのような部屋なのか初めて知った。

私にとって芍薬の間は悟くんと遊べる部屋という認識だった…


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