闇と月
カーテンや、カーペット、ベッドカバーなどは全て灰色に近い紫色、半下色に統一されていた。
見覚えのない半下色のドレッサーの上には私のカラコンや黒染めスプレーなども置いてあった。
中へ入るとクローゼットが見えたので開けると、ウォーキングクローゼットになっていた。
そこには見覚えのある服からない服までかけられていた。
『この服、どうしたの?私のじゃない…』
「あぁ、お袋が柚華来るならって買い込んでたからな。」
『え、でも悪いよ…』
「お袋がお前にあげたくて買ったんだから、大人しく受け取っておけ。」
こんなに沢山の服をもらい申し訳ないと思いながら首を縦に振った。
すると仁は満足気に私の頭に手を乗せ、2回手を上下に動かした。
コンコンコン
「柚ちゃん、部屋どお?配置とか気に入らなかったら仁達に言ってね!家具動かして貰うから〜!!」
そう言い朱音さんは牡丹の間へ入ってきた。
『全然大丈夫です。それに洋服など色々ありがとうございます。』
「いいんだよ〜遠慮しなくて。可愛い娘のためだもん!」
『ありがとうございます。』
「良いのよ〜」
と朱音さんは凄く嬉しそうな顔で微笑んでいた。