闇と月


「そう言えば、颯太君とか志郎君とかみんな来てくれたから今夜は柚華ちゃんの退院パーティーね!仁も、渉君達誘ってよ!盛大に祝うんだから〜!!」

「あぁ。」

そう言い仁は渉に電話をかけ始めた。

私は朱音さんと宴会や、合同会議などがある時に使う大広間である槐の間へと向かった。

私達の部屋から槐の間へ迎えには中庭の廊下を通って行くのだが、その中庭は日本庭園になっていて、鹿威しや池、石灯籠などがあったりする。

松の木や椿なども植わっていて本当にこれが中庭なのかと疑いたくなるくらい本格的な日本庭園が広がっている。

そんな廊下を通り槐の間が近づくとこー君や、そう達の騒がしい声が聞こえてきた。

「ささ、皆待ってるから柚ちゃんも早く!」

朱音さんが急いでど言わんばかり似私の手を握り引っ張った。


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