闇と月


ほんとにそう…

私はあんなことをしでかした汚い人間なのだから。

ここにいるだけで間違いなのだから…

なのに仁達は一瞬驚いたような顔をして口々に言い出した。

「なんで?柚はもう僕らにとって姫だよ?」

と勇太が、

「そーだ。もう俺らの姫だろ」

と康太が、

「仁さんの言うことは絶対ですよ!!柚華さん」

と翔が、

「何か月光になれない理由でもあるのですか?」

と渉が。

なれない理由…

そんなのありすぎて言えないし言う訳にもいかない。

まだ知られたくない。

私はいつの間にかそう思っていた。



まだここから出たくない

皆にまだ知られたくないと
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