闇と月


ピピピピピ

現在の時刻am8:00

急げは学校に間に合う時間だろうけどまぁいいか。

またよく眠れなかった。

やっと眠くなってきた頃にいつも目覚ましがなる。

私は今日から2年生、始業式があるが遅刻もお構いなしにのんびり起き始めた。

私は高校から一人暮らしをしているから朝からご飯を作ってくれる人なんていない。

そもそも私なんかのために作ってくれる人なんて後にも先にも一人だけなのではないだろうか…

朝ごはんは基本いつもコーヒーと飴。

黒色のカラコンをつけ髪を黒に染めあげる。

私の嫌いな色を消す。

化粧は軽く口紅とマスカラだけ。

黒色に染め上げた長い髪の毛を軽く梳かしまだ新品の制服に袖を通し準備を終える。

なぜ2年生なのに新品の制服かって?

それはそのうちわかる。

鞄に財布、ケータイ、タバコ、ライターだけを入れ、鍵を持ち家から徒歩20分の学校へ向かう。

この学校は有名な不良校で私の黒髪は逆に目立つ。

始業式は始まっているはずなのに未だにちらほらと登校している人たちがいる。

カラフルな頭にメイクバチバチパンダの香水臭い女たち。

あぁ今日も一日が始まる。

そんなことを思っていたら急にうるさい黄色い悲鳴が聞こえてきた。

「キャー月虹の皆様よ〜」

「やっぱり皆かっこいいわ〜!!」

朝から五月蝿…

私は聞き逃していた''月光''という言葉を…


< 3 / 152 >

この作品をシェア

pagetop