闇と月

あ、居た。

私は目的の人の席に近づいて声をかけた。

『 ねぇ、シロ…シロ先生報告したいことがあるから…』

｢あぁ？なんだ、柚華じゃねーかよ。俺にあいたくなったのか｡｣

そうニヤニヤしながら聞いていた。

『キモイ顔やめろ、ちょっとこっち来て。』

職員室の奥にある来客部屋にシロを引っ張って行った。

他の先生達からの目線が痛いが気づかなかったことにしておこう。

｢で、なんだ？仁にきにいられて、月姫にでもなるのか？｣

なんで知ってるの…

｢なんで知ってるのかって、お前思っただろ？仁達が話しかけに行ったの始業式の日みてたからな。面白そうだから止めなかった。それにあいつらは悪いやつじゃない。お前の味方、居場所になるぞ。それにお前最近なんかあっただろ。また寝てねーのか？｣

『 面白そうって…私はあそこに戻っちゃいけない人間なのだから…』

だから止めて欲しかったし、月光が私のいる高校に来るならもっと早く教えて欲しかったと言おうとしたのに言葉を遮られた。

｢柚華まだそんなこと言ってるのか？もう前に進め、あいつらはお前の過去を知っても受け止めてくれるぞ？それに、また見ないうちに細くなってねーか？｣