闇と月
"生まれてきたのが間違い"
そんなの私がいちばん知っている。
せっかく今日はちょっぴりいい日だなんて思えたのに…
少し心が暖かくなったのに…
気のせいだったのかな。
それともこれは神様がお前は幸せになるなって行ってるのかな。
私の中でなにかが崩壊していく音がした。
ガラガラと音をたてながら。
息が苦しくなりだんだん呼吸が荒くなる。
女たちの香水のせいで気持ちも悪い。
私にはやっぱりこの場所にいてはいけないんだ。
そうだよね、神様ごめんなさい。
私忘れかけてたのかもしれない。
自分が汚い人間だってことを、
だから神様が思い出させてくれたのかな…
私やっぱりここから、月光から出ないと。
せっかくシロやそうに報告したけど。
ここは私みたいな人間がいてはいけない人だったんだ。
ハァハァハァ
過呼吸になりかけてるが袋なんて都合よく持っていない。
息ができない。
どれくらいトイレにいたのかは分からないがだいぶ落ち着いてきてトイレから出ることにした。
あまり遅いからって覗きに来られても困るし…
女子トイレだからそんなことないと信じたいが…
俺様な仁なら有り得なくは無い。
そんなことを思いながら少し覚束無い足どりで幹部に戻った。