闇と月


私が教室に入るとさっきまで騒がしかったのが嘘のように静かになった。

これはいつものことだ。

女は私に嫉妬や妬みなどのこもった目を。

男からは好奇な目。

私はこの学校ではちょっとした有名人なのだ。

悪い意味で。

''誰とでも寝るビッチ"

''人の男を獲る最低女''

''顔だけの女''

''実は肩に刺青を入れている''

など色々あるがその噂はほとんどが根も葉もない話だ。

3つ目に関してはある意味顔はいいという意味なので悪い噂なのかはなんとも言い難い。

確かに私の顔は自他ともに認める所謂美人という顔なのだろう。

この顔のせいでよく女達に彼氏を取られただの、なんだのと言われるが私には全く身に覚えはない。

そんな理由でいじめられているがあまり気にしていない。

こんなのあの事に比べれば痛くも痒くもないのだから。

最も私はあのことがあってから痛みに鈍くなった。

全く痛みを感じないわけではないが多分普通と比べたらかなり鈍いだろう。

元々痛みに鈍い訳では無い。

まぁ、そんな理由で多少の殴られるや蹴られるくらいなら特に問題はないがそもそも直接的手を出されるようないじめは受けていないので全くもって問題はないのだ。

ヤンキー高なのに直接手を出される事がないのは私がほぼ屋上にいてあまり教室に居ないのとこの街を牛耳っている暴走族にあるのだろう。

確かに暴力は無いが、よく物がなくなる

体育から帰ってくると制服がズタボロだったり、教科書が池に捨てられていたりなど。

制服割と高いからやめてほい。


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