闇と月


始業式なので今日はLHRで終わりだが、あの女はみんなが帰ったあともずっと窓の外を眺めながら座っていた。

外を見ているから寝てるのか起きてるのかも分からない。

「ねね勇、あの女俺らのこと誰?とかさっき言ってたよね。」

「言ってたけどあれほんとかな?ただ気をひこうとかそんな感じの女かもよ?康、聞きに行こうよ!滝川さんの知り合いっぽいし面白そう〜。」

そんなやり取りをしていた。

こう見えてこいつらは幹部だ。

この2人は普段はフワフワしてて弱そうに見えるが喧嘩になると容赦ねぇ。

「ねねー、君柚華ちゃんだっけ?なんで滝川さんのこと知ってるの?」

勇太達が滝川さんとの関係を聞きに行っていた。

確かにあの滝川さんにタメ口で話してる女見たことねーから気になるな…

『滝川?』

「滝川士郎さんのことです。担任の。」

渉も気になったのか話に参加していた。

『なんでもいいでしょ。あんた達には関係ない。それにあんたら誰?』


本当にこいつ俺らのこと知らないのか?

渉も驚いたのか聞き返している。


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