闇と月
「送る。」
俺が下に降りるといつも車を運転している横山が車に乗り込んだ。
家の場所を聞くと近くがコンビニらしくそこで降ろした。
柚華は運転手に軽く頭を下げ礼を言って帰って行った。
俺はそそれを見てあぁやっぱりコイツかもな。
なんてそんな事を思っていた…
送迎されるのを当たり前だと思い礼もいえねえやつはこの世の中意外と大勢いる。
例え最初は礼が言えてもそれが1週間、1ヶ月、1年と続いたらどうだ?
きっとそれが当たり前になる。
だが、こいつは違う気がするんだ…
そう直感がした。
だってそうだろ?
ある意味俺が無理やり倉庫に連れて行ったんだから送るのは当たり前のことだろ?
それでもこいつはちゃんと礼が言える。
そーいうやつなんだ。