闇と月


ガラ

教室のトビラを開けそこに待ち受けていたのはものすごく見覚えのある人。

しかしこの人はこの学校の先生ではなく隣の高校のはずだ。

私の過去や色々なことを知ってる知り合いが担任というのは嫌だったのでこっちの影高に来たというのになぜいる。

「おい、柚華遅刻だぞ。せっかく俺が担任なのに初日からとは度胸あるな。」

『え…、なんでシロがいるの?それにあの人たち誰ですか?』

そう、先生だけでなく他にと見知らぬ人が教室にいた。

うちの学校はクラス替えが1年から3年までないはずなのに誰あの人たち…それになんでシロまで?

その質問に急にクラスがコソコソと騒ぎだす。

「柚華、お前聞いてなかったのか?1年の時担任だった先生がちゃんと言ってたはずだぞ?
終業式の日担任が変わるという事と、隣の月高とうちの影高が合併して今日から私立月影高校になるって。で、そいつらがその月高の生徒たちだ。それと学校ではシロじゃなくちゃんと先生をつけろ」

え、聞いてない…シロが担任とか最悪だ。

シロは私の大好きだったあの人の友人でもあり、私の保護者の友人でもあるのだ。

なんで親ではなく保護者なのかという話はまた後ですることになるだろう…

あの人の事も…

この時の私はシロにばかり気を取られ1番重要なことに気づけなかった。


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