闇と月
昨日と違い女も結構来ているのに柚華は特に驚きもしない。
表情を一切変えない。
何も聞いてこない。
普通気になるだろ?
昨日と違うって…
俺が珍しく女を連れているせいで柚華は周りからコソコソ言われているが気にもしていないようだ。
主に言ってるのはレディースの奴らか…
これ以上酷くなる前に忠告は後でしとくか。
女の嫉妬は何するか分からねぇからな。
幹部部屋に着いても柚華はどこか遠くを見ているようで、心ここに在らずって感じだった…
やっぱりどこかおかしい。
柚華と知り合ってまだ全く日はたっていないのに普通じゃねーってことがわかるくらい危うい雰囲気だった。
「おい、柚華なんかあったのか?」
『なんもないよ、ちょっとトイレ。』
柚華は立ち上がり部屋を出ていこうとしたが、
ちょっと待て。
倉庫に連れてきたのは今日で2回目のはずだ。
なのになんで知ってる?
勇太の案内するの声を聞こえていないのか幹部部屋から出ていった。