闇と月


渉は隣で息を飲んでいた。

この行動はそれ程までに凄いことなのだ。

大体俺らにち近づく女は下っ端になんて興味がねぇ。

下っ端に挨拶なんて絶対にしないだろう。

頭を下げるなんてこともやらないだろうな…

月光、幹部、総長など今までの女にとってはただのブランド、

ステータスみたいなようなもんだ。

この柚華の行動で殆どの奴らが認めただろう。

月姫、遠山柚華という女を。

紹介が終わり一応一段落着いたので俺らは幹部部屋で勇太と康太が用意した酒や食べ物を飲み食いしていた。

本当だったら柚華をソファーではなく、俺の隣に座らせたかったのだが柚華は何故だかそこに座りたがらない。

今はまだ理由を聞いても話してくれないだろう…

仕方なく柚華はソファーに座らせた。

柚華はまた眠そうだ。

「柚華、お前またあまり寝れてないのか?」

勇太も心配そうに聞いている。

部屋に寝かそうかなんて思っていると不覚にも口角が上がってしまう。

またあんな甘えたな柚華が見れるならと。

『大丈夫、少し疲れただけ。トイレ行ってくるね。』

そう言い席をたった。


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