闇と月
銀色の切れ長な真っ直ぐな瞳をこちらに向け聞いてきた。
何を背負ってるかだって?
あんたになんか話すわけが無い。
『初対面のあんたに何がわかるの?背負う?なにそれ、別になんもないから』
これは私が背負わなくてはいけないものだ。
他人なんかに、今日初めてあったあんたに何がわかる。
そんなめで私を見ないで欲しい。
なんでも見透かされているかのような目。
私は思わず目を逸らした。
この目はダメだ。
あの人にそっくりな目。
呑まれるな。
この人にならなんて思ってしまいそうになるから。
甘えるな。
私にはそんな甘えは許されないのだから。
そんな思いをよそに彼はとんでもないことを言い放った。
「お前、気に入った俺たちの倉庫に来い」
『何言ってんの?無理だから興味無い』
「お前に拒否権ねーから」
そう言われ私は右に銀髪男。
左にピンク髪の男に腕を捕まれ連行された。
いや、拉致された。