闇と月
しばらくすると渉が入って来て柚華について話した
渉は表情を苦しそうに歪ませていた。
渉とこれからのことについて話し合っていると扉が急に勢いよく開いた。
滝川さん''たち''が入ってきた。
そう、滝川さんと辻峯さんだけでなく、
何故か俺の兄貴、や他の10代目メンバーがやってきた。
「お久しぶりです。」
俺と渉は慌てて立ち上がり挨拶をした。
「あぁ?なんで兄貴までここにいるんだ?」
「そうだね、えっと柚華ちゃんの初恋の人との知り合いだからとか?」
相変わらず若頭というよりホストくせぇ格好の兄貴は聞き捨てならねぇ事をほざきやがった。
柚華の初恋だと…?
意味わかんねぇ。
俺の疑問に答えたのは滝川さんだった。
「柚華が倒れたって聞いたらそりゃあ皆駆けつけるだろ。特に保護者でもある颯太は絶対に来るのは当たり前だ。」
どういうことだ?
保護者って…
親と仲が悪いだけじゃなくってまだなんかあるのか?
「柚華、やっぱりまだ何も話せてやいんだな…でも、こうなったら仕方ない。俺らと柚華の関係説明してやる。だが、過去についてなどは俺たちの口からは言えない。起きたあと本人に直接聞け。」